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38:春 〜卒業まであと2日〜

詩織と河川敷きの芝生の上。

「今日もいい天気だね」
「うん‥‥そうね。風も暖かくなってきて、ほんとに気持ちいい」
「‥‥‥退屈じゃない?」
「ううん、全然。わたし‥‥こうやって話するのって、好き」
「それなら良かった。
 なんか無理に誘ったみたいで‥‥どうかなって思ってたんだよ」
「そんなこと‥‥
 こういう所に座って、こうやって一緒に話したりするのって久しぶりだったから‥‥うれしいなぁ‥って」
「そ、そっか‥‥でも喜んでもらえて俺も嬉しいよ‥‥」
「ふふっ‥‥‥」
「でも‥‥ほんとにあったかくなってきたよね」
「あ‥‥ほら、見て見て」
「ん? どうしたの?」
「これ‥‥」
「あ、つくしか」
「もう‥‥‥春なのね」
「そうだよな‥‥もう明後日卒業だしなぁ‥‥春か‥」
「ねえ‥‥」
「なに?」
「‥‥‥‥ううん。別に」
「なんだ。気になるなぁ」
「いいの。ほんとになんでもないから」
「そっか」
「もうすぐ‥‥‥卒業か」
「あ、あのさ‥‥卒業したら‥‥‥」
「ん? ‥‥‥なに?」
「卒業したら‥‥」
その時春の風が少し強めに吹いて、詩織の髪を乱し、同時に俺の言葉を遮った。

Writer: じんざ 氏

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総合評価 投稿数: 280 pts. / 平均: 4.7(良い方だと思う。)
コメント
  • もう少し続きがほしかった。
  • これこそ正に「続きが読みたい」です。(^^)
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